「図書部は永久に不滅ですっ!!」
高らかに謳い上げる佳奈すけはスルーして、今日も図書部は平常運転。
他愛もない冗談を飛ばしつつ、無茶な依頼に立ち向かう。
春から代わり映えしない俺たちだが、一つだけ明らかに変わったことがあった。
それは──
俺の隣に、いつも『彼女』がいるってことだ。
周囲は、『バカップル』だの『消え去れ』だの
『野生の王国』だの言うが、まったく意味がわからない。
俺は、どっちかと言えばドライな方だし、そこらの奴らみたいに
人前でイチャついたりしない。
模範的カップルとして表彰されてもいいくらいだ。
「俺たち、清く正しく付き合ってるだけだよな?」
隣の彼女に問いかける。
「ぼふぉふぉふぉふぉ」
「……」
いつの間にか隣に座っていたデブ猫を、速やかに黙らせた。
今日も図書部は平常運転。
春から代わり映えしない俺たちだが、もう一つ変わったことがあった。
それは──
あの頃より、今の方が何倍も楽しいってことだ。
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